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□ラブソングはまだ
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ベラベラと。
口は渇いてカラカラのはずなのに、おめでとう、とか
これで祐吾も彼女持ちか〜、とか。
口からは次々と思ってもない言葉が出てくる。
「じゃあ、詳しいことはまた後で」
授業開始のチャイムを聞いた祐吾は、にっと笑って向かい合わせてた体を前に戻した。
その背中を見ながら、私はさっきの祐吾の言葉を思い出す。
俺、彼女できた。
嘘でしょ。
祐吾のことが好きだった私には、その一言があまりにも衝撃すぎて
授業が始まっても、さっきの祐吾の言葉が頭の中でリピートされるだけで
授業の内容なんて全く頭に入んなかった。