読み物 小説満杯

□四季銀白
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銀世界一人 残されたこの僕

ふわり ゆれる 雪

さらり こぼれる 銀



遠い過去 紅き炎

届かぬ世界 青き雷華(ライカ)

揺らめく世界 消える想い



光る銀 霞む白(ハク)

冷たき白は消えてゆき

残るはすべてぬくき透色



触れる事は許されなくて

歩むことしかできなかった

ぬくもりとは何ですか

冷たき僕は何ですか



出れぬ世界はいつの日か

誰もが消えて僕だけに

いつか同じ雪に会えますか?



何年たってかいつの日からか

僕だけの世界が壊れ始めた

壊れてしまった僕の世界

始めて会った他の世界



他の世界も壊れていた

一人の人を残してから

自分以外の人を見た

久しぶりに見る人間だった



暖かくてやさしい春菜

元気で明るい夏目

冷たいけど寂しがりな秋斗

そしてこの僕 冬夜



やっと気付いたのは今ここで

今まで見てたのは未来の日本

僕たちの存在から生まれる者だった




嗚呼 これからどうなるのだろう








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