□第二章 君はただ知らない
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自殺する気はない



お母様とお父様に頂いて


衛兵や大臣に護られた命だもの




無駄死にはしたくない
チャンスを狙って仇をうつ


ただそれだけ…




悔しくて寂しくて泣きそうになっても絶対に王の前では泣かない




私の事誰だか知らないのなら


尚の事…





メイドの誰かが心配して私に夕食を持ってきてくれたけど食欲もなくそのままにして部屋を後にした。





『門番共にはお前がこの城から逃げようとしたら殺すよう命令してあるからな』



じゃあ窓から飛び降りる?
そんな馬鹿な事はしない…

あの王は何がしたいのかさっぱりわからない…





心地のいい夜風が吹いてる

私は人影のない開け放たれた窓に座って月を見上げた。


今頃仮面舞踏会でも開催されているのかしら。


でも明日誕生日の私には…関係の無いことでしょう?

14歳…明日は15歳…


上流階級では大人として認められる大事な日…





小さい頃にしか他の国の方とお会いしてないからとても楽しみだったのに…

碧森の国の上流階級の貴族の
お歌が上手なミク様…
また会えると思っていたのにな…
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