□第三章 王の権利
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「流石、レン様!見事な剣捌きでございます!」



このフェンシング教師も昨日まで雇ってた教師も……

下手くそめ




「…………」


「どうかなさいましたか?」


「別に、ただお前に褒められても嬉しくないだけさ」


「お、王様もその素晴らしい腕前ならお褒めの言葉を…」


「煩い黙れ!」



「……」


「僕がいくら磨いても嫌みとしか受け取らないくらい、低脳なお前も知ってるだろ?」


「…それは王様が…」


「黙れ、と命令したよね?」










――――――――――――

「ほぅ、剣の練習かい」

「お父様!見ていただけますか?」

「それなら、一戦願おうではないか」


「はい!お願いします」

――――――――――――






元々、お父様にかまってもらうことなどあまりなかったが…

あの一戦でより僕に目をむけなくなった…




昔はいろいろな国を統合させたお父様は確かに教師等には到底敵わないほど綺麗なフォーム






だけど







あの時、僕は勝った。
たかが5歳の子が必死にもがくお父様に…



だって、あまりに弱かった。


剣技だけじゃない…

乗馬やバイオリン…様々習い事もすぐ把握してやってのけた




少しでもかまって貰いたくて、褒めて貰いたくてやってたことなのに


自分より優秀な僕をお父様は毛嫌いしかまわなくなっていった






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