腐夢(短編)

□last、letter
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「ツナヨシが死んだ・・・。」

オレはその言葉が聞き間違いではないかと耳を疑った・・・。

しかし、それはまぎれもない事実だと本部からの通達で痛感した。

葬儀はしめやかに極秘として内部の者だけで行った。

全く信じられねぇ。ついこの間ツナヨシはオレに逢いに来ていた。

「急にザンザスに逢いたくなっちゃった。ごめんね?」

そうオレに言ったツナヨシの顔が頭から離れねぇ。

どうした?何かあったのか?そうツナヨシに聞いてみたがツナヨシはなんでもない。そう答えるだけだった。

たぶん超直感で自分の死ぬ時期が迫っている事が分かっていたのかもしれねぇ。

確かにあの時のツナヨシの様子は少し可笑しかったように思う。

「ね。ザンザス・・・。オレが死んだらザンザスはどうする?」

大きな瞳に不安を抱え今にも消え入りそうな声で聞いてきた。

「てめぇが死んだら、オレも死んでやる。オレの心は常に、お前と共にある。」

そう答えるとツナヨシは安心したようにオレの胸に顔をうずめた。

その日はツナヨシを抱いて眠った。

次の日ツナヨシは何か吹っ切れたようにボンゴレの本部へ帰って行ったのを鮮明に覚えている。

「ザンザス・・・。愛してる。」

最後に儚げに笑ったツナヨシ。

お前が死んだなんて考えられねぇ。

「ツナヨシ・・・。」

溜め息と共に最愛の人の名を呼ぶがもうお前の声は聞こえてくることが無い・・・。

それから数日がたったヴァリアー邸に一通の手紙が届いた。それはもうこの世のどこにもいないツナヨシからのザンザスへのlastletter・・・。
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