腐夢

□ボンゴレのエースクンとヴァリアーの天才クン
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「きょーや?元気だった?」

「また・・・。どうして窓から入ってくるの?風紀違反なんだけど・・・。」

「ししっ・・・。だから王子にはカンケ―ないって。」

「で?今日は何しに来たわけ?見ての通り僕は忙しい。わかってる?」

相もかわらずこんなやり取りをしている二人は何を隠そう恋人なのである。

ヒバリはデスクに向かい書類の整理をしておりベルの方を全く見ようともせずに黙々と仕事をこなしている。

「王子が来たんだからさ―。ちょっと仕事辞めろって?」

ベルはヒバリの後ろから手を回しフワリとヒバリを抱きしめた。

「ちょっ・・・。何するの?仕事の邪魔・・・」

「んー。だってさー。2日も会えなかったんだしー。きょーやの補給?」

ベルは甘えるように答えヒバリの首筋に顔を埋め軽くキスをして来る。

「・・・・。」

ヒバリは何も答えず溜め息を吐きベルの行為を受け入れた。

「・・・・」

「・・・・。うしっ!!」

「なに!?」

「充電完了!!ありがと。きょーや。」

ししっと笑いヒバリから腕を解く。

「沢田綱吉からこれ預かったよ。」

おもむろに箱を取り出しベルに渡す。

「どうも。アイツマジできょーやに渡したんだ?」

笑って箱を開け出すベル。不思議に思ったヒバリはベルに聞いてみることにした。

「なにか?あったの?」

「ん?勉強教えた。この前来た時に。そのお礼はきょーやに渡しといてっていったんだよ。」

「ふうん・・・」

「そんなことより・・・。きょーや今日何の日だ?わかる?」

「・・・?」

何の日?何かあっただろうか?思い当たる節もなく考え込む。

「知らないよ。思い当たらない。日付は12月22日だけど・・・」

そう答えを返したヒバリは本当に分からない様子で考え込んでいる。

「ちぇっ!きょーや。冷てぇーし?今日王子の誕生日じゃん?なんかちょーだい?」

「・・・。」

ヒバリは大きな溜め息を吐き即答する。

「ないよ。知らなかったし。それに聞いてない。」

「んじゃ・・・。きょーやちょーだい。」

ベルはししっと笑いながらヒバリを指さした。

「きみ・・・本当に噛み殺そうか?」

トンファーを構えベルに向かっていくヒバリ。

「ちょっ・・・タンマ!!冗談だっつの。」

それを交わしヒバリの腕を掴むベル。そのまま床に2人して倒れこんでしまった。

「・・・・」

「・・・・」

数秒の沈黙後そのままの体勢でヒバリが言葉を発する。

「・・・。僕は・・・ベルの事は分からないよ?言ってくれなければ分からない事だらけだし・・・。でも・・・僕からは絶対に話して欲しいなんてことは言わない。だから・・・今日の事なんて知らない。」

ベルが掴んでいる腕をはずし立ち上がろうとする。

グイッ

すり抜けた腕を再びつかみ自身の腕に包み込むベル。

「それ・・・王子に愛の告白?きょーや王子の事知りたいんだ?」

「ちっ・・・ちがっ・・・」

抱きしめられた腕の中で耳まで真っ赤に染めているヒバリを見たベルはドキリと心臓が跳ね言葉を続ける。
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