青学

□夜空
1ページ/2ページ

【side K.K】



「……ん…」



深夜。
俺は、ふと目を覚ました。

枕元の携帯を見ると、まだ3時。




「………」





寝直そうと再び目を閉じたものの、目も頭も冴えてしまった様で、なかなか寝付けず、何度も寝返りを打つ。

仕方無くベッドから出、窓に近寄って空を見上げる。





(……綺麗だな…)



満天の星空とは、こういう事を言うんだろうか。

暗い空の中で、無数の星が瞬いている。






乾先輩は…寝てるんだろうか。


それとも、同じ空を見上げているんだろうか。






夜更かしは…して欲しくない。
あの人は、無理をするから。


でも、この空は教えてやりたい。

そう、思った。





明日にでもメールしようと思い、試しに携帯を空へ向けてみる。





「…黒ぇ……」



分かってた事だが、妙に悔しくなる。


諦めて携帯を閉じた。







明日になれば、また会える。


会えるのに
何故か、心細い。

いつもは、違うのに。






「………ι」



自分の考えた事に、少し恥ずかしさを覚えた。






ベッドへ戻り、携帯を置こうとした時、その携帯がメロディを奏でた。




ディスプレイには、







あの人の名前。








「もしもし…」






次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ