あなたと

□17.懐かしい時間
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アナタを見るととても心が暖かくなるの。
久しぶり、元気だった?
ああ、まずなんて声かけよう。


懐かしい時間





「フレア、クリスマス休暇は家に戻るの?」


どことなく探りを入れるようなリリーの口調に、フレアは気を使われているのだと悟った。


「うん。僕妖精のニースが待ってるからさ」


にこ、と笑ってみせれば、リリーも安心したかのように笑う。そういえば、とパンと両手を合わせるリリーに地味にビクっとなるフレア。


「フレアってどこに住んでいるの?」

「え、えーと…どこだっけ?」


あはは、と頭をかくフレアにリリーは酷く驚愕する。
そういえば私どうやって来たっけ。


「ちょ、フレア記憶大丈夫?」

「………多分」


えーと…とポリポリ頭をかくフレアにリリーは顔をしかめる。
確か徒歩で来た気がする。


「先生に聞いてくる!!」

「え、あ、ちょっとフレア!?」


と駆けだしたフレア。今日は日曜日なので授業はお休み。


「(どの先生なら私の住所しってるかなぁ)」


と校舎を駆け回るフレアに、浮かんだ人物が一人。
ダンブルドア校長だ。


「あの人なら知ってるに違いない!!」


思わず廊下で叫んでしまったフレアに、上級生のくすりという笑い声が混ざる。
それに気付いたフレアは頬を赤く染めて林檎みたいになっていた。

ダッと校長室まで走り抜ける。あああ、恥ずかしい…。


「Ms.ドーランド、騒がしいですよ!!」


ばん、と現れたのはマクゴナガル女史。
マクゴナガルの登場にフレアは止まった。


「Ms.マクゴナガル…あ、私の家の住所知りませんか?」

「はい?何ですか唐突に。アナタの家は…着いてきなさい」


カツカツと靴を鳴らして歩き始めるマクゴナガル。
そんなマクゴナガルにフレアはキョロキョロと周りを見渡しながら歩いていく。


「(Ms.マクゴナガルに着いていく私って、悪い事した子に見えるのかな)」


いつになく挙動不審なフレアに、マクゴナガルは頭を抱え、重苦しい溜め息を吐く。



「Ms.ドーランド、周りを見渡すのはやめなさい。逆に目立ちますよ」

「す、すいません…」









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