詩
□還る星
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夜空を見上げれば、沢山の星が散りばめられているでしょう?
あの中に、貴方がいるハズないのに。
見上げては、あの星でもないと落胆するの。
優しい角のない声が、今も日だまりのような温かさを帯びて風 になり、私を摺り抜けていくのよ。
毎晩毎晩、貴方の星を探すの。
朝になると、光は朝焼けにとけて見えなくなるの。
違うよ、そっちじゃないよ?
貴方が還るところは私なの。
いいえ、私であってほしいのよ。
貴方の涙一粒だって、誰にも渡したくない。
悲しみを癒すのは貴方の星だけ。
だから、今夜も探すの。
貴方の星を。