詩
□明日の記憶
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一昨日、私は笑いたくないのに笑いました。
その夜は鏡を見ることができませんでした。
昨日、私は両手を揉んでお世辞を言いました。
その夜は手を見ることができませんでした。
私は今日、笑顔を見せた人から冷たい視線をうけ、お世辞を言った人に鼻で笑われました。
いくら愛想よくしても、お世辞を言っても、人の心に嘘は通用せず、結局のところ自分は価値のない低俗なものになるのだと解りました。
自分に嘘をつくと、自分がどんどん遠くなり、いつか見えなくなるのだと。
だから、自分を見失わないために、心を偽ってはいけないのです。
誰もが偽らない生き方を望んでいても、それは難しい世の中。
だけど、せめて明日からは変えていけるよう努力することが、今日たてた誓いを明日の記憶にするんじゃないかな?
だから私は毎日、明日の記憶を守ると誓う。
偽りのない真っ直ぐな生き方で、いつかくる最期の時に、後悔しないために。