Short Dream

□君の隣
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  すきスキ好き大好き愛してる



  どうして伝えられない?
  もう伝えられないの?
  どうして君に恋しちゃいけないの?
  どうして


  「、あ…ベル!」

  「ししっおはよ」

  「うん、おはよっ」

  そう言って、微笑む君が愛おしくてたまらない。

  「ご飯出来たよー」

  「なあ、」

  「なに?…んッ」

  「…ししっ」

  ちゅっと可愛いらしいリップ音を
  奏で、満足そうに笑うベルフェゴール


  「もう!なにすんのっ!」

  「なにって、おはようのちゅう?」

  「…はぁ、早くご飯食べてね」

  「はーい」




  「美味しい?」

  「そりゃ、名無しさんが作ったもんだろ?何でも美味しいよ」

  素直な言葉を並べたベル


  「…っうるさい」

  「わー照れてんの〜」

  「もういい!ベルなんかきらいっ」

「…次それ言ったらサボテンな」

  ししっと笑っているが声のトーンを
  聞く限り、本気で言っているようだ



  「ぶー」

  「ふてくされんなって、」

  「………」

  「…なぁ、好き。」

  「…うん。」

  「だから、好き」

  「…」

  「何でいっつも答えてくんねーの」

  「ベル、大好き、とても。」

  「…でも、ごめんねベルとは付き合えないや。」


  名無しさんはハハッと乾いた笑みを漏らす。


  「…もういい、何も聞きたくない」

  「ベル、っ」

  「………うっせー」


  「待って、ベルっ」


  名無しさんが服の袖を掴み涙をためた目で訴える


  「……」


  「……ベル、私を、抱い、てくれないかな」

  「…は」





 
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