Prince of Tennis〜short story
□日吉君の憂鬱
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なんで、俺は貴方よりも遅く生まれてきたんだろう。
―日吉君の憂鬱―
時々俺は思うんだ。向日さんと一緒の学年だったら、こんな感情抱かないのではないか…と。
その日俺は向日さんと昼飯を食べる約束をしていて、向日さんの教室に向かった。そこで見た物が今俺を悩ませている。
原因は忍足さんだった。
「がっくん〜慰めてぇや〜」
「ぎゃっ!!触んじゃねー!!また女にフられたなら、付き合わなきゃいいだろーが!!」
「え〜…堪忍してぇなぁ〜…」
俺はたまらず、忍足さんを押しのけていた。
「あ…日吉…?」
「…向日さんに触らないで下さい。向日さんに触って良いのは、俺だけなんで。」
「ひ、日吉!?」
「…ほぉ〜…ま、しゃーないわ…すまんな、日吉」
「…いえ。」
憎たらしい程の満面の笑みを浮かべて、忍足さんは向日さんから離れて、去っていった。
「ひ、日吉の馬鹿やろー!!恥ずかしい事さらりと言うなよな!!」
「…はぁ…、すみません。ですが、向日さんも自覚持って下さい。向日さんは狙われてるんですよ。」
屋上に行く間に向日さんにそう諭す。
「んな事有るかってーの!!考えすぎじゃね?日吉〜」
―全く…この人は何でこうも鈍いのか。
「俺が、嫉妬するんで、気をつけて下さい。」
「え…!?ひ、日吉!?今何て言った…?も、も一回!!もう一回言ってミソ?」
「嫌ですよ。一回で聞かない向日さんが悪いんです。」
「日吉ーー!!」
「あぁ、もう五月蝿いですね……」
俺は向日さんを静めるために、しょうがないので向日さんの耳元で囁いた。
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