Prince of Tennis〜short story
□初詣―柳編―
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今日は赤也と初詣をする約束だ。…だが、待ち合わせ時間になっても赤也は来なかった。
いつもの遅刻だな、と判断した俺が持参の小説を読みながら待って居ると、息を切らしながら走ってくる赤也が見えた。
「柳先輩ーー!!遅れてすいませんっ!!昨日…」
「昨日、ゲームを夜更かししたと赤也は言う。」
「う゛!」
俺が笑って赤也の言葉を継ぐと、赤也は何でもお見通しッスね〜といいながら、苦笑した。赤也は髪を乱しながら家から来たらしく、髪は所々寝癖がついていた。それを可愛らしいと思い俺は赤也の頭を撫でた。
「柳先輩…ごめんなさい…寒かったでしょ?」
「いや、しっかり着込んであるしな。大丈夫だ。」
しゅんとしてうなだれる赤也に微笑みかけた。
「有り難う御座います!柳先輩!!」
赤也は嬉しいそうに、にこりと俺に笑いかけお参りしたあとにおみくじを引こうと言い出した。
「柳先輩、引かないッスか?」
「あぁ…偶には良いだろうな…」
「偶にはって…いつも引かないんスか?」
「ああ、自分のおみくじの種類がデータでわかってしまいそうな気がしてな…」
「でも、一回も引いてなかったら、データで結果出せませんよね?引きましょ!!」
早く早くと急ぐ赤也の後をついていき、おみくじを引かせて貰う。
お金を払って人混みを抜け出して、余り人が居ない神木の下で開けることにした。
「柳先輩、どうでした?俺、大吉でした!!!初めてッスよ!!」
「それは良かった…俺は…」
上気している赤也が可愛らしく見えて俺は自然に微笑みかけた。
「あ!!柳先輩も、大吉じゃないッスか!!…ん?柳先輩、俺のおみくじ見て下さい!」
ずいっと目の前に出された赤也のおみくじをみる。
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