□第四十四診察〜大石看護士の受難!?
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忍足が市に自己紹介をしている頃。(語弊アリ)


跡部クリニックでは、新しい患者さんが来ると噂に聞いていて赤也達は不謹慎ながらもウキウキしていた。



「ねぇ、不二先生。外科に新しい患者さんが来るって本当っスか?」


越前の検診に来ていた不二に赤也は笑顔で聞く。

その声に振り返った不二はふわりと微笑んだ。



「そうだよ、この病室に来るらしいから、仲良くしてね」


「マジっスか」


不二の答えに驚いたように答えるのは越前だ。



「この病室、何人くらい入るんスか…」


越前がそう呟いたが、それは銀時の声で聞き取れなかった。


「可愛い子ですかねぇ?不二センセ」


でへら〜とした笑いで不二に聞く銀時は、正にオヤジっぽかった。



「銀さん、ここは病室だよ。変な事はしないように」


不二が開眼して睨むと、銀時が縮こまった。その変わりに黙って聞いていた慶次が質問をする。



「んじゃあ、可愛い子ってのは間違いないの?不二先生」


その問いに、不二は苦笑して答える。



「可愛い子…だよ。無邪気で、明るくて。…越前と切原は知ってる人だよ」



それを聞いて二人は驚いて目を丸くする。



「え、誰?誰っスか!?」

赤也が身を乗り出して聞いている傍らで、越前が思案する。


「切原さんと、俺の共通の知り合いで…無邪気で明るい人……駄目だ、居すぎる」


少しのヒントで推理しようとした越前だが、越前と赤也はテニス共通の知り合いが居すぎたので、絞りきれなかった。



「もうちょっと、ヒントとか無いんスか?」


「そうですよっ!!ヒント下さいっス〜〜」



越前と赤也がそう不二にせがると、不二はふと時計を見た。



「もう来る筈なんだけど……病院内で迷ってるのかな…」



約束の病室入りを既に5分過ぎていた所だった。


「よし、探しに行くかな」

「「俺たちも行くっス!」」


不二の提案に、勢い良く主張した二人に、不二は苦笑した。




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