□第四十六診察〜銀髪侍の憂鬱
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「あ〜っ、たくっ!!新しい美人を探すにしても、病院内の美人と言えば、白石先生に仁王先生、毛利先生に精市さんはみんな相手がいるから見込みがねぇんだよっ!!」


「お〜、銀さんよく今の台詞息継ぎ無しに言えましたね」



あの後、見舞いにと新八が果物盛り合わせを持って来た事によって、銀時が大人しくなったのを見計らって近藤が病室から出て行ったので、病室には銀時と新八しか居なかった。



「銀さんには桂さんがいるじゃないですか」


「な〜に言ってくれちゃってんの?新八君。ヅラと俺はそーゆう関係じゃねぇって何回言えばわかるんだよっ!!」


シャリシャリと新八が剥いた林檎を食べながら銀時はそう怒鳴った。




「だいたい、そう簡単に美人に出会えるわけないですよ、あ、姉さんとかお通ちゃんと会ってるじゃないですか、銀さん」

新八は、今度は桃剥きながらそう銀時を諭す。


「あのなぁ、お通ちゃんは兎も角、お前のアネキは…」



悪口を言おうとした瞬間、銀時の顔の横の壁に包丁が突き刺さる。



「……っあぁぁぁぁぁっ!?」



驚いて腰を抜かす銀時に、新八はメガネを光らせて言う。



「あ、因みに今日は姉さんも見舞いに来てますから」



その絶望的な台詞に、銀時は顔を真っ青にして包丁が飛んで来た方向に顔を向けた。





「銀さん?少しばかり話しがあるんですが…?」



般若の顔で逆に静かに諭されても怖い。



「あ、どうしたの…?お妙さん…」



銀時がそう言った瞬間、お妙が飛びかかってきた。



「覚悟しろぉぉぉっ、この白髪侍がぁぁぁぁぁっ!!!」



「んギャァァァァァァァっ!?」




その悲鳴は、病院内に響き渡ったそうな。





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