捧げ物・宝物

□Coffee sugar
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「柳さん、ソレ苦くないんスか?」


俺、切原赤也は目の前でコーヒーのブラックを何食わぬ顔で飲んでいる柳さんを見て、思わず言ってしまった。



「コーヒーか?」


「そうっス」



柳さんに勉強を見て貰うために、わざわざ自分の家に寄って貰って「何飲みます?」って聞いたら、コーヒーをブラックで飲むと言った柳さんを俺は信じられないと思った。




「平気だ」


「……柳さんは大人っスね…」



俺は絶対飲めない!と言って柳さんを見ると、柳さんは綺麗に微笑んでいた。



「可愛いな、赤也は」


「…っなっ!?」


危うくホットミルクを吹き出しそうになり、慌てて飲み込む。



「いきなりなんスか!?」


真っ赤になったであろう俺の顔を見て笑っている柳さんに怒鳴ると、柳さんはそんな俺を宥めるように言う。



「…興味があるのだろう?飲んでみるか?」



「え…」



柳さんにそう言われ、俺は目の前に差し出されたコーヒーを見る。





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