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□永遠の存在者
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綺麗な夕焼け、見える丘で

今はもう
帰らぬ人となったあなたの

石碑に花束を添える

頬を濡らす涙

一人、佇む

地平線の果てから

ざわり撫でる潮風

海を渡るカモメ

今はいずこへ

涙洗う愛の祝詞

一人、呟く

声微かエコー

虚しくなる


ああ、私はいつまで

あなたの虚像を
夢見るのだろう




あなたがいつの日か

口ずさんでいた愛の唄

私も口ずさむ


むせび泣いて
隣には誰もいなくて


"私どうすればいいー?"

空っぽの空に問いかける


死にたくても死ねない

こんな身体に誰がしたの?





顔も知らない父と母からの

手紙


それには、
たった一言だけ。



「大丈夫。


お前は
素晴らしいんだから。」


何度、


この言葉に
勇気づけられただろう

涙で滲んだこの手紙

心の傷痕さえも
残したままで−

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