main

□ひざまくら
1ページ/2ページ








「ねむっ‥」





あまりの眠気に、手で目を擦りながらあくびをした。



コンサート終わった後すぐ打ち上げ行って、そのあと残りの仕事仕上げてさて寝ようってときにカーテンを見たら‥

眩しく光る太陽が、朝が来たことを知らせている。




‥まぁ、そんな日常が三日続いて、さすがに疲労・眠気ともに最高潮にたっしていた。







「翔ちゃん、大丈夫?」







心配そうに俺を見る彼女の雅紀に、茶髪の髪を撫でながら心配をかけないよう微笑んであげた。






「大丈夫だよ。雅紀が思ってるほど俺弱くねーし‥」

「‥嘘つき」




雅紀は頬を膨らませてそう言った。

そんな雅紀が可愛くてクスッと笑った瞬間。


視界がグルッと歪んで、見えた光景は俺を見下ろす雅紀。



どうやら雅紀に膝枕されてるみたいだ。





「目、くま出来てるし、ずっとあくびして疲れたようにため息ついて、それで大丈夫なわけないじゃん」

「雅紀‥」





心配そうにそう言う雅紀は、少し目が潤んでる。

俺のせいでそんな表情にさせているのだと思うと、すげぇ申し訳ない気持ちになった。





「ごめんな、雅紀‥」





そう言って、少し顔を上げて雅紀の小さな口にソッとキスをしてあげた。






「謝るならさ、寝てよね!!俺、膝枕してあげるからさ!!」




そう満面の笑みで言う雅紀。

雅紀だって疲れているだろうに、俺に気を使う雅紀に、また申し訳ない気持ちになったけど、


雅紀の温もりが、なぜかとても安心出来て、ゆっくり目を瞑った。






「雅紀、ありがとうな」

「うんっ!やっぱ謝られるよりそういわれた方が嬉しいや」




ふふって笑う雅紀から、照れてるんだなってみなくてもわかる。





「今度は俺が膝枕してやるからな」

「えへへ、ありがとぉ」

「じゃぁ、おやすみ」

「うん、」







雅紀がうなずいたのを確認して、俺はゆっくり眠りについた。

雅紀の温もりを感じながら‥








          fin.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ