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□だって君が好きだから
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輝くようなその笑顔‥、
俺だけのものにしたいだけ
他の誰にも渡さない‥。
君のすべては、俺のもの。
──だって君が好きだから
「にーの!」
そう言って雅紀は、にのに勢いよく抱きついた。
そのとたん、俺の心が黒く染まる。
‥なに勝手に他の男に抱きついてんだよ。
勝手に俺以外の奴に抱きつくなんて許さない。
「相葉ちゃん」
「なに?しょーちゃん」
いつもなら俺の気持ちを安らいでくれる雅紀のその笑顔でさえも。
今は俺の邪悪な心を増幅させるに過ぎなかった。
「今日、俺んちこない?」
「行くっ!」
作り物の笑顔で、君はいとも簡単に騙されてくれる。
鈍感てのは、こういうときに役立つもんなんだね。
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