短いの
□悪ならば何だと言うのだ
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恋とは悪である。
そう誰かから教わったんだけど君はどう思う?
「何言ってんだ急に?」
「いいから答えて。」
「別に悪な訳じゃねぇだろ。恋が悪ならオイラ達も居ない訳だしな。」
まぁ、忍の感情的には必要ないかもしれないけどな。と付け足すと彼女はふぅん、と納得したのか良く分からない声を漏らした。
「で、どうしたんだよ急に。」
「んーん、ただ思い出して聞いてみただけ。」
なんだそりゃ。くそ真面目な顔して聞いてくるから何か悩みがあんのかと思ったのにそれだけかよ。ちょっと心配して損した。
「ただね、ただ、私だけでは答えが出そうになかったから聞いてみただけなの。」
そう言ったきり黙り込んでしまった彼女を胡座をかいた膝の上に乗せ抱き込む。
やはり彼女は多少なりとも不安を感じていたようだ。自分の憶測は外れてしまった。だが彼女の不安を解消するべく、原因をもう一度憶測して話そう。
「オイラはS級犯罪者だ。」
「うん。」
「お前もオイラと同じ犯罪者で、世間一般から見たら悪だ。」
「うん…。」
「なら、もう既に悪なら恋をしても構わないと思うんだ。うん。悪っていうのは変わらないからな。悪人なら悪人らしくしときゃいい。恋が悪でもオイラはお前から離れないし、お前がオイラから離れる必要もないんだ。」
そう言って撫でると漸く彼女は笑った。
罪人でも構わない
(オイラ達を引き裂くものこそが悪だ。)
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何言いたいかが分からなくなった。
2010319