桜
□幕間 好意
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でも、彼女は大蛇さんと暮らしているって言っていた
大蛇さんが、いくら紳士だからって
同じ屋根の下で暮らしてるっていうことは、そういう関係だってことだ
そのことは、彼女の口からも語られて、疑いようのない事実だった
なぜだか、そのことに、胸がチクッと痛むのを感じていた
幼く見えたから、もしかしたら年下か?とも思ったが
俺より3つも年上だった
だから余計に、俺なんかより大蛇さんの方がお似合いな感じがして
そう思うと、少し嫌だった
でも、彼女と話していると、全然年上な感じはしなくって
同級生と話しているような、親近感があった
俺はもっと話したくて、大蛇さんの家を訪ねようと思っていた
さすがに、一人で行くのは気が引けて、美鶴に、彼女を誘って村案内しようと提案した
美鶴は大喜びで、その姿を見て
楽しい1日になりそうだって
俺もワクワクしていた
それから、どこを案内してやろうかって、毎日そればかり考えていた
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