桜
□幕間 好意
3ページ/7ページ
美鶴と相談して
大蛇さんがババ様に呼ばれている日を狙って、行くことにした
まさか、そのあと美鶴まで呼ばれるハメになるとは、思わなかったが
村案内をしてやると言うと、彼女は想像していた以上に喜んでくれた
誘ってよかったなって、心の底から思った
本当は連れて行きたかった場所が、たくさんあったけれど
彼女はなぜか、俺たちの生活範囲の場所ばかり、行きたがった
それは、まるで、俺たちの生活が見たいっていう風に見えた
一応、俺たちに興味もってるのか?
まぁ、悪い気はしなかった
二人きりになっても
特によそよそしくなることもなく、時間は過ぎていった
まるで、昔からの知り合いと、出歩いてるような気分だった
俺の買ってあげたタイヤキを大切そうに食べる姿や
何か考えごとをしながら、あれこれ可愛く動く姿
すべてに目を奪われていた
その姿は、少し俺にも気があるんじゃないかって、思わせるものだった
俺はもう一度、彼女に大蛇さんとの関係を、きちんと聞いてみたくなっていた
もしかしたら、違うってこともあるかもしれないし
.