NL小説
□拝啓松陽先生
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紅葉がひらり、はらりと舞い落ちる秋妙は愛しい人を待つため1人公園のベンチに座っていた。
空を見上げると澄み渡った綺麗な青空が広がっている。
少し冷たい秋の風が吹く。
妙の髪が揺れた。
「妙ちゃんじゃなかかー」
「あら、坂本さん。どうしたんですか?」
「今日はおりょうちゃんとデートなんじゃ。」
「私も銀さんとデートなんですよ?」
「これはすごい偶然じゃなー」
「本当ですね。」
二人で談笑をしているとこちらに向かって1つの影が向かって来た。
それはよく知った人物だった。
「桂さん?」
「妙殿に坂本がどうして一緒に?」
「私はここで銀さんを待ってて...。」
「わしもおりょうちゃんを待っとるんじゃ。」
「俺も幾松とここで待ち合わせをしているのだが....。」
3人は顔を見合わせると笑った。
偶然にも3人同じ場所に待ち合わせをしていたらしい。
こんな偶然ってあるのだろうか?
「それにしても銀時はおなごを1人で待たせるとはそれでも侍かっ!!」
「ふふふ。来たら一発ぶん殴ってやるわ。」
「妙殿にはかなわんな。」