聖女か魔女か
□2.拷問がお好き?
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その時
カツコツと優雅に響いたその音は自分のいた後ろから聞こえた
まさかと思い振り向くと
『……ごきげんよう』
少年?がいた
帽子を深く被り、髪を後ろで束ねているが声が低いから男だろうか?
そんなことをおもいつつ
「…!おい!早く逃げろっ!」
とリーランドは言ったが少年は不機嫌そうに
『あ゙……?余計な口を挟むんじゃねぇよおっさん』
まるで喧嘩上級者のメンチ切りのような目に一瞬ビクッとなったリーランドはその少年が前に出るのを黙って見ていた
場にあわないその少年はリーランドをかばうように仁王立ちして憚った
「…新手のスパイか!?一体どこから!!」
「ちょうどいい!一緒にスクラップにしてやる!!」
様々な罵詈雑言が聞こえるなかその少年はニヤリと口を歪ませ
『……投げがいがあるわ』
と腰に付けたポーチから3つの球を取り出し振り撒くように投げた
球が地面に落ちた瞬間
ブシャアアアアアアアアアアアアア
突然煙幕が出た
だけに見えた
「Σ!?ギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
「Σくっせぇえ!!なにこれ半端なくくっせぇ!!;」
「目にしみ…ゲホッ!…オエッ…」
犯罪者達がまるでバル●ンにたかれた虫のように悲鳴をあげ悶えている地獄絵図をリーランドは震えながら見ていた