□流れる星
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『流れる星』


氷が圧縮されるような
締め付けられた音
こめかみの奥に
後頭部を突き抜けた中心に
叩き落とされる

時間の枷は沈み続け
心音の不規則さに混乱
普通とは何でしょうか
一分後の自分さえ
定かでない自分
そんな曖昧さに自己嫌悪

宝を夢見た昨日
宝を信じられなくなった
今日に近い昨日

流れた時間の川が
静かに僕を見つめる


夜空の星は
今日に近い昨日に
輝きを失いました
それでも今日
特別なにも変わりありません

それは単純に
選択肢ひとつ
見えなくなっただけの事

この頭に響く苦痛さえ
流れに呑まれれば
何も感じなくなる





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