詩
□透明な箱庭
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『透明な箱庭』
瞳に映し出せるもの
全てとはいかず
水鳥の飛び立つさまのフレームが
意識をさらう
とてもとても美しい
霧の中に佇む虚無感
草の上に寝転がり
手に入れた大空
遥か高く飛行機が飛んでいる
限定されたものは自由
限定したものも自由
人の輪は柵で
雑踏の轍は落とし穴
見合わぬ値段の縄梯子
単純さの掛け算が笑いを誘う
欲しいと思える情熱は誰が与えてくれるのか
欲しかったのは嘘
貰ったのは笑顔
仄かな優しさに僕は膝を抱えた
空の果てより高くありたいと願った
/轍ワダチ 梯子ハシゴ
仄かホノカ