贈り物

□『氷の中に凝固して』
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『氷の中に凝固して』


上も下も遠く長く
気体の層は冷たく静か

吐く息の白さを薄めてみせて
あなた微笑んだ静寂
葉の落ちた枝を見上げる心細さに似

さらり流れる光の残像どもには目もくれず
白の大海に黒点一つの意識

研ぎ澄まされた無意識で
感じる色は氷色

ああ氷の中から
冬の匂いに酔いしれて
深い夜空を身近く想って宜しいですか




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