詩集

□《詩集E》
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『綺麗に笑えば』


誰かを愛せる感情は
素敵なのでしょう

この地球上
シロップ漬けのビー玉に纏わり付く
塵芥のような中から
たった一人
二人三人四人かもを
選び出すのです

多に混ざっても判別できるのかは疑問

この人
偽者ではないですよねえ

次々とホームに流れ込む
憎悪の飽和した箱詰電車から
こぼれ落ちる人ヒトひと
その大量さに溶けたならば
もちろん判別不能でした
五感では足りません

好悪の思いとは私的嗜好の産物で
明日には全て許せる海より広い心とはいかないもので
そのうち大人になるでしょうと
惰性の楽観

せめて
笑顔の綺麗な
そんな人になりたいもんです

そうすりゃ奇特な一人でも
塵芥の中から這い出てくれるかもと
期待も出来ようもんです





/塵芥チリアクタ
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