詩集

□《詩集E》
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『空には雲一つなかった』


軽やかに生きてみたいと
あなた

空には雲一つなかった


息が切れるまで走れば
この手が届くかな

あなたの目をじっと見て
伝えられる事
何があるだろう

もしも
僕の背に風が吹いていたなら
どうか
僕の声に耳を傾けて

けれど
叶うのなら
点は点のまま
線で結ばないで
絡まって容易に解けないから


軽やかに生きてみたいと
あなた

僕は曖昧に笑った




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