詩集

□《詩集A》
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『写真の中に』


色褪せた写真
時が刻んだ色

ファインダーから覗いた景色は
今でも時間が止まったまま

印画紙の上では色褪せていても
ファインダーから覗いた景色は
今でも色鮮やかに


昔聞いていた音楽を聞くと
当時を思い出す様に
写真を見ると
その瞬間の感情が甦る

カメラで切り取るのは
景色だけでは無くて
その時その瞬間の心模様をも
切り取り
写し出す

瞬間で切り取られた感情は
時の流れを跳躍し
一枚の写真の中で
鼓動を続けて行くのでしょう


ファインダーで覗いたのは
永遠の瞬間

フィルムに焼き付けたのは
数多の心模様




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