詩集
□《詩集A》
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『陽炎』(カゲロウ)
夢と夢との泣き別れ
永遠に堕ちたる
宝舟
狭間の桜
折りし枝
花櫛にせん
長の濡れ髪
底の底とて底は無く
眩暈覚えて
心の殺め
暗の長夜の月雫
霧雨、細雪(ササメ)
夢の陽炎
陽炎でしか
見る術も無く
桜の花櫛
無為の影踏み
闇の中では
見る影も無く
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