詩集

□《詩集A》
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『首輪』


夢の様な出来事は
夢でしかなく

光を目指す翼は
この背にはなかった

たとえ裸足のままでも
辿り着けると信じていた

迷い猫は家に帰れず
首輪を剥ぎ取り

泣き叫ぶのは
我が身の嘆きの為に


目の前に広がるのは

長い長い道だけ


手を伸ばしてもただ

空を切るだけ





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