詩集

□《詩集B》
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『この物語はフィクションで』



本の中の物語は
いつでも渇きを癒すけれど
それは蜃気楼に似
決して触れる事叶わぬ幻

分不相応な欲は
身を滅ぼすだけ


語り手の魔法の効き目は
劇の終わりまで

それが決まり事

それがお約束


最初に書いてあったでしょう?

この物語はフィクションであり…
って




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