詩集

□《詩集C》
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『夢前川』ユメサキガワ


僕が軽くて
足が浮く
ふわりふわり
心許ない

ゆるやかに水ながれ
時の間に川と為す

欠けた僕の道行き
ささら波の入り立つ岸を
眺め遣る頃おい迄

知り人に尋ね廻った落とし物
煤となりて灰燼か
さにあらずとて灰塵

針進み夢前の川
穴埋めたる落とし物
穴埋めたる拾い人

拾ってくれて
ありがとう



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