詩集

□《詩集D》
3ページ/25ページ


『僕は笑って雪を睨む』



深遠のあおが好き
灰被りは嫌い
そこから落ちてくるものも煩わしい


色温度の変化するさまに救済される
漆黒の重なりに安堵する
当然だが条件はある
思考が唄って答える


寒々しい灰被りどもが
似合わない清潔そうな白を吐き出す不誠実
表にはでない刃を抱え込む


僕は天を見上げ
ああ綺麗だ と言いながら
清々とした笑顔を浮かべ
服に落ちた白の滴を忌々しげに払う



.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ