詩集

□《詩集D》
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『そして君は花になる』


太陽が怖いからって
芽を出すのを嫌がって

曇りの日にだけ
湿り気を含んだ土の天窓を開ける

双葉を揺らすお隣りさん
宇宙を思わせる程の頭上
現実の差は僅かなのに

せっかく根を張ったのだからと
明日にまわす挑戦

土の中はそんなに暖かい?


横を歩く人々は気付くだろう
色づいた花

きっかけは何でも
顔を出してみるかい?




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