素直に
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楽屋には潤くんが一番に入っていた。
チャンス。
「はい、これ」
「おっ、サンキュ」
ゲームを掴もうとした潤くんの手が空を舞う。
「聞きたいことがあります」
「なんだよ」
ゲームを取り損ねて些か不機嫌になった王子。
「ゆきちゃんのことどう思います?」
「ゆきちゃんって、藤井さんのこと?」
「それ以外誰がいるんですか」
「意味わかんね」
「女としてみてます?」
潤くんは眉間にシワを寄せながら笑って「はぁ?」とだけ言った。
照れ隠し。
そうだと感じた。
潤くんは嘘がつけない人。
「好きなんですよね」
「二ノが?」
「正確に言うとあと二人も」
キョトンとした顔で俺の告白を聞いていた。
「二人って?」
それが翔ちゃんと相葉さんだと告げた。
だめ押しでリーダーも好きかもしれないと言うと潤くんは大笑いした。
ゲームを素早く奪い取って言った。
「誰とうまくいくか知らないけど応援するよ」
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