素直に


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うだるような暑い夏は終わり、星が出る夜になると冷やりとした風が吹く。




「寒くない?」




「大丈夫です」




「鼻声になってんじゃん」




そう言って松本さんは脱いだジャケットを私にかけてくれた。




脱ぎたてのジャケットはポカポカしてて




香水のほのかな匂いはすぐ傍を歩いている松本さんをより近くに感じさせた。




「松本さんって優しいですね」




私がそう言うと松本さんはつまらなさそうに返事をし。




「そう?」




突然下がった声のトーンに焦る。




なんかマズイことでも言ったかな。




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