AIR

□page2
2ページ/4ページ

『出逢いはいくつあってもいい』




言われるがまま、やってきた。




「はじめまして」




「どうも」




目の前でニッコリと微笑む女の子は一言でいえば『綺麗に着飾ったお人形さん』だった。




服とか、髪型とか、あんなに決め込んで大変だったろうなぁ。




「大野さんは釣りがお好きなんですよね?」




「あ〜。釣り竿が相棒みたいなもんです」




「私もやってみたいな」




「釣りはいいですよ〜。オススメです」




「…」




あー、つまらない。




早くこの場から逃げ出したい。




つくづく思う。




こういう設定…テレビドラマのような感じ




向いてないって。




大体、自分がテレビに映る側にいること自体未だに信じられないのに。




窮地の僕に救いの手を差し伸べてくれたのは




キミだった。




.
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ