AIR

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「どうも」




たった今届けられた大きな箱を目の前に首をかしげる。




差出人の欄には『大野智』の文字。




なんだろう。




箱を開けてみると中には




アウトドア用と思われるウエアなどが入っていた。




「もしもし?」




「どした?」




いつも通りの眠そうな声で電話に出たおおちゃん。




「あの長靴たちは何?」




「あ〜届いた?」




少しテンションが上がったおおちゃんの声は続けてこう言った。




「どう?」




「どうって?」




「気に入った?サイズは大丈夫?」




主語がない会話と、どんどんテンションが上がる大ちゃんが可笑しくて




「おおちゃん?これどこに着ていくの?」




「海」




「うみ?」




「そう」




「もしかして…釣り?」




「そうだよ」




おおちゃんはシャツのお礼に私を釣りに連れて行ってくれるらしい。




そして必要な物を一通り揃えてくれていた。




「かえって高い買い物させちゃったね」




そう言う私に




「だってオイラ嵐だよ?」




おおちゃんは得意げだった。




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