蹴球

□死神少女が捕まった
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目が覚めたら、そこには黒いパーカーを着た女の子が座っていた。

「・・・君、誰」
「ボク?ボクは死神。君を迎えにきたんだ」
「・・・死神?でも死神っておっきい鎌持って、凄く怖い顔してるんじゃ・・・」
「あっはは!やだなあ、死神だからってみんなあんな怖い顔してるわけじゃないんだよ!」

死神とは思えないような愛らしい顔で、
ケラケラと笑う彼女。

「・・・名前は?」
「君、少し変わってるね」
「変わってる?俺が?」
「普通死神とか言われたら、「連れて行かないでくれ」とか「そんな馬鹿な」とか言わない?」
「別に。」
「へーんなの。」
「そうかな・・・。ところで名前は?」
「ボクは緋色っていうんだ。」
「ひいろ、か。」
「君はさー、やる事やったわけ?」
「やる事?」
「君さ、あと1日で死ぬんだよ?」
「死ぬ・・・」
「やる事、考えといたほうがいいよ。時間無いけど」
「一つある」
「何?」
「お前を、犯すこと」
「え?」

ドサッ!!

「ぼ、ボクに何するの!?」
「お前に一目惚れした。」
「一目惚れ!?君馬鹿じゃないの!?ボクは死神なんだよ!?」
「死神だろうがなんだろうが、俺には可愛い一目惚れの相手だ」
「・・・君って本当に変わってるね。」
「まぁな。」
「ボクも君に一目惚れしちゃったみたいだ」
「そうか」
「君を連れて行くの嫌だなぁ。ボク誤魔化してしまおうかなぁ。罰は嫌だけど君といられるならそれでいいや」

そう言って俺の首に腕を回す緋色。

「ボク、初めてだから優しくしてよね」
「あぁ」


死神少女が捕まった

「(あれから10年)」
「(緋色と一緒に、まだ俺は生きている)」
 

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