戦の扉

□紅に染まるきみ
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4時間目は自習だったので、休み時間の時から屋上でサボっていた。
向こうには曇天が広がっていたが、まだ大丈夫だろうと思い昼寝をした。

すると、扉が開く音が聞こえてくる。
何故か隠れなければならないと思った。
タンクの裏に隠れ、そっと相手を見る。

視線の先には、はさみを持った煌凛がいた。
何をするのだろうと思っていると、スカートをめくる。
パンツが見えるか見えないかぐらいのところまで上げると・・・

























ザシュッッ!!

























何が起こったか、すぐには理解しきれなかった。
ただ分かる事は、煌凛の太股に紅い線が引かれたことだけだろう。

はさみを太股に押し当て、力を入れながら真下に向かって刃を振り下ろす。
斬れた部分は、幅が5mmはあるだろうか。
長さは手の大きさぐらい。
傷口は白い溝になっている。

「う``・・・It is and gets it(ありえねえ)」

白い溝からは、数秒経ってから血がプクプクと出てきた。
その血を嬉しそうに眺め、傷口から滴る血を指で掬う。
その指を口に含み血を舐めていく。

見ていられなくなり、口元を押さえて顔を歪める。
無理も無いだろう。
またはさみを持ち、紅い線を増やす。





どれぐらい時間が経っただろうか。
煌凛の太股は、完全に紅に染まっていた。
次に煌凛は左の手首を眺める。
ここまでくれば、何が起こるか容易に予想ができた。

タンク裏から飛び出して煌凛のはさみを持っている手首を掴む。



「−っっΣ!!!」
「What is done(何してる)」
「まさ・・・むね・・・」

キッと表情を強張らせてはさみを左手に持ち替える。
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