Horimiya


□4年前のピクルスとあいつ
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※本家サイト様から多少抜粋




















ある日、4人は某ハンバーガーショップに来ていた






井「あっ忘れた」

石「何か買い忘れ?」

井「ピクルス抜いてくださいって言い忘れた」

石「ピクルス?」

田「井浦のそういうドジなところも好きだよ!」

井「田中」

田「ハイ」

仙「同じような色してるじゃないかいけるだろ」

井「じゃあ仙石さん血とか飲めるの?」

田「俺井浦のなら飲めるよ」

井「お前には聞いてないお願い黙って」

田「井浦にお願いされた!なあ石川聞いた!?」

石「聞いた聞いた」

田「石川は俺の話はいつも聞かない」

井「田中」

田「ハイ」

井「黙ってって、言った」

田「言いましたハイすいません興奮してでも俺ほんとに井浦の血ならいくらでも飲めるよ飲んだことないけど」

井「仙石さん田中が俺のこと失血死させようとしてくる」

田「ちがっ!!!」

石「今からハンバーガー食べるんだぞ変な話すんなよ」

仙「はさむ?」

井「はさむ…?」

仙「ピクルス」

井「仙石さんピクルス好きなの?」

仙「別に……でも苦手までいかないから」

石「仙石ピクルスバーガーじゃん」

仙「なんか井浦君がいっぱいはさまってるみたいでヤダな…」

田「ままままって仙石!」

仙「?」

田「俺が井浦食べる!」

仙「そお?」

井「うわ…」

石「秀、その顔やめてやれ…じゃあ田中、俺のもやるよ」

田「まじか!ありがとう石川」

仙「そんなに好きなら俺のもあげるよ」

田「やったー!仙石ありがとう」

仙「…」

石「……」

井「………」

田「…みて!いっぱいうら」

仙「(何故か無性にレミに会いたい)」

石「(幸せそうだなー)」

井「(…田中相手にときめいたりとか…して……ない。してない)」

田「これから井浦のピクルスは全部俺が食べるからね!」
































久しぶりにハンバーガーを食べようとして、ピクルスを抜いてもらうのを忘れていた事に気付いた。



そして同時に、数年前にも同じようなことがあって

その時はあいつにピクルスを食べてもらったことを思い出した。











俺のことをやたらと好いていたあいつは今、隣にいない








このピクルスはどうしたらいい?

全部食べるからって言ったのはお前だったじゃないか

約束は滅多に破らない奴だったのに






俺はため息をつきながらピクルスをチラ見し、ハンバーガーにかぶりついた


高校生の頃、苦手だと言っていた独特の酸味は大人になった今ではほとんど気にならなかった





残りのほんの少しの思考では あの頃、大量のピクルスを口に含んでいたあいつはどんな気持ちだったのだろう



あの時はあえて何も言わなかったが、

あいつもピクルスや酢の物などの酸っぱいものは苦手だったはずだ







気付けばあいつのことばかり考えていることに、少し恥ずかしくなった頃にはもうハンバーガーもピクルスも食べ終えていた















とりあえず、家で風邪をひいて寝込んでいるあいつにバニラシェイクを買って帰ってやろう



家を出るときに見た、熱でいつもより赤くなっていた顔が早く見たかった









あいつも今はもう酸っぱいものは平気なのだろうか。
























4年前のピクルスとあいつ
(ただいまー)
(…おかえり井浦ー)
(まだ熱ある?)
(ちょっと下がった)
(そっか あ、シェイク買ってきたよ)
(…井浦は俺が病気のときだけ優しくなるね)


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宮村と進藤みたいな関係性なのかもしれない


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