BOOK1
□キミのトナリ。
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彰との会話はくだらないことばっか。
さっきみたいに失礼な事も言ってくるし、からかってもくるやつだけど、彰といる時間はけっこう楽しいんだ。
彰は私を笑顔にしてくれる。
だけど……
彰の隣に居られる時間あと少し。
あと少しで里緒(リオ)ちゃんが来てしまう。
だって、そうでしょう?
彼氏の隣は彼女のもの。
彰の隣は彼女の里緒ちゃんのものなんだから。
私が彰の隣にいれるのは朝のほんの少し、里緒ちゃんが来るまで。
自分の立場ぐらいわきまえているさ。