BL短編

□ずっとこのまま
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※双子8歳











真っ暗な夜空に月が昇って、城中が静まり返っているこの時間。

1人で寝るのには広過ぎるベッド中で2人で眠る。
それが日課になっていた。





「今日の昼飯ん時さ、あいつらの反応マジおもしろかったよな、しししっ」

「でもどうせならスープの中にバッタ入れてやってもよかったんじゃね?」

「それおもしろそー。明日やってみる?」

「さんせぇ♪」




その日の面白かった事、むかついた事、いろんな話をした。

明日のイタズラの予定をたてたりもした。



仲が悪いとよく言われるし、実際昨日もナイフを投げ合ったし、一昨日はお互いの食事の中に虫を入れたりもした。




でも夜になれば違った。

時計が10時30分を指す頃に弟が部屋にやってくる。
それをいつも待っている兄は当たり前のようにベッドの中に弟を迎え入れた。



どんなに威張っても、権力を持っていようとも。まだ2人は8歳の子供。

大きな城の中で遊ぶ相手といえば兄弟だけ。
仕事を従順にこなす使用人たちは自分たちを愛してはいない。



喧嘩をするのも腹が立つのも笑いあうのも、自分と同じ顔をした同じ思いをした兄弟だけ。



「なぁジル」

「ん?」

「オレら大きくなったらどうなんのかな?」





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