Ash&Snow
□Ash&Snow 8
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「へぇ〜、じゃあ織姫は日番谷くんの幼馴染で、一護は高校に入ってからの友達ってことでいいわけね?」
「はい、そうです。」
乱菊は、織姫と一護にいたく興味を持ってしまったらしく。
教室に戻る道中、二人に他愛もない質問を繰り返していた。
「ねぇ、一護。あんたの髪!かっわいい色してるわよね。それって地毛なの?」
「へっ?はぁ・・・まぁそうっすけど。」
「へぇ〜!類は友を呼ぶってこと?日番谷くんと並んだら壮観じゃない。」
「はぁ・・・。それを言うなら乱菊さんの方こそ。」
「やだ、嬉しいこと言ってくれるわねー。顔も可愛いし、あんたってもてるでしょ?」
「ぅえ!?まっまさか!!」
「そ、そんなことないよ、黒崎くん!!」
「ほら、織姫もそう言ってるわよ〜?」
仲良く会話する三人の様子を、冬獅郎は呆れながら眺めていた。
何故だか、一護も織姫も乱菊に対して敬語だ。
それが―――彼女の派手で魅惑的な外見に気圧されてのものだと言うことは、なんとなくわかるのだが。
二人がすっかり乱菊のペースに巻き込まれていくのを見ながら、冬獅郎はどんどん気が沈んでいく気がした。
・・・本気で教室に戻りたくない。
というか―――これから先、自分の学園生活はどうなってしまうのだろうか。
考えたくもなくて、冬獅郎は深く溜め息をついたのだった。
Ash & Snow 8
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