Oh,my SWEETY*
□あいたいと！
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最近調子が悪くて、よく考えるとあれも来てなくて……
そういえば、だいぶ前に汰斗と……。
さすがに危機感を感じて、
かなり勇気を振り絞って1人で薬局に行って、検査薬を買って、試すと
信じがたい結果が出た。
信じがたいも何も、そういうことをしたのだから、
事実なんだろう……。
（まだ病院行ってないからわかんないけど！）
でも、汰斗に何て言おう……。
てか、汰斗に言うの？？？
でも、1人じゃどうしようもないし……。
えぇぇい、女は度胸だ！
ってことで、汰斗に話があるからと言って、
汰斗の帰りを彼の家で待つことにした。
「ただいま。」
「た、たいと！お帰りっ！」
「どないしたん、急に。話って？」
汰斗はコートを脱いで、
私の隣に座ってきて（床に体育座りしてるの。）、私の顔を覗き込んできた。
「あ、あああ、あ、あのさ」
「……うん。」
「に、妊娠……したかも……。」
「……で？」
『で？』！？！？！？
で？でででででで、で、で！？！？！？
『で？』って、つまり、「認知しろって言うのか？」ってこと！？
それとも「いつ手術なんだ？」とか！？
「どうしたいの」ってこと！？！？！？
「別れよう」とか！？！？
「あ、あたしはっ！！産みたい！！
別に、お金くれとか、言わないしっ！1人でがんばるから！
汰斗は俳優さんだしっ、迷惑は、かけないからっ！
だから！！産ませて欲しいですっっ！！」
もう、涙が出てきた……。
これから、どうしよう。
とりあえず、大学辞めなきゃ。
親とも縁切られるかな……。
何より、汰斗と別れるなんて……！
「りみ、馬鹿じゃない？
誰がそんなこと言ってるん。
予定日いつか聞いとるんやけど。」
「いでっっ！！」
え？デコピンされた！！
「俺も産んで欲しいし。てゆーか、産んでください。
俺の子なんでしょ？？」
「当然です！！」
「うん、知ってる。想定内というか、計画の内だし。」
「へ？」
そ、想定内？？？計画？
「で、予定日いつなん？」
「あの、汰斗さん、今、想定内とか、計画の内とか、おっしゃいました？」
「うん。子ども、欲しいなぁって。」
い、いやいやいやいやいや。
この妊娠は汰斗にとって、け、計画的妊娠だったのか！？
マ、マイペースすぎやしないかい、汰斗さん！！！
「あ、あたし、大学生！汰斗、俳優！」
「うん。知ってるって。りみ、馬鹿？」
「ええええええ！！！」
あたしが悪いの！？なんで！？どうして！？
「それより、予定日は？」
「……わかんない。まだ病院行ってない……。」
「は？…俺が帰ってくるまで、時間あったよね？
まぁいいや、りみだから仕方がないよね。
じゃあ、今から行こうか。
帰りにりみのご両親にもご挨拶しなきゃ。」
「え、今から！？こんな時間に！？」
「あぁ、そっか。じゃあ明日。」
そう言って汰斗は立ち上がり、PCの起動ボタンを押した。
「どこの産婦人科が良いんかな。
女医じゃなきゃイヤやな……。」
なんか、あたしより乙女なこと言ってる……。
あ、ネットで調べるのか。なるほど。
赤ちゃん、パパは賢いね！
こりゃ安心だ！
「りみ、ありがとう。」
そう言って、汰斗は未だに体育座りのあたしを、後ろからそっと抱きしめてくれた。
あたしのお腹をさする手が、とっても優しかった。
もう学校も汰斗の仕事も、どうにでもなれ！
「汰斗だいすきっ！！！」
はいはいって言って、汰斗はまたPCに向かってしまった。
ちなみに、次の日に病院にいって、やっぱり赤ちゃんはできていたんだけど、
「だから、計画の内だって言ったじゃん。」
って汰斗に言われた。
→あとがき