Oh,my SWEETY*

□パパ、鎌苅。
2ページ/2ページ


たくさん遊んだし、昼飯も食ったし、もうりょーまも疲れただろう。


「よし、もう帰るか!」

「えっ!えっとぉ〜……そうだ!
 オレ、新しいスニーカー欲しい!」

「スニーカー?ええけど、この前買ったばっかりやん。」

「う、うんと……
 パパのヤツみたいな、カッコイイの欲しくなった!」

「わかった!じゃあ、探しに行こか!」

「うん!」


結局、外が暗くなるまでりょーまの気に入るスニーカーを探した。
さすが俺の息子!オシャレさんやな!


「よかったな!りょーま!カッコええスニーカーみつかって!」

「うん!ありがとう、パパ!」

「じゃあ、そろそろ帰ろか!」

「うん!」


帰りの電車の中で、学校であったことや、さくのやママのこと、
色んな話をりょーまはしてくれた。
気づけば寝てたけどな。疲れたんやろ。かわええなぁ。


「りょーま、もう起きぃ、駅着くで。」

「ん……。もう着くの?」

「もう着くで。」


家に着くまでの道も、
りょーまはなんだかウキウキしていると言うか、落ち着いとらん。
そんなに楽しかったんか。良かった、良かった。


―――――ピンポーン……。


「あれ?おらへんのか?」

「うーん、買い物かなぁ?」

「こんな時間にか?」


自分でカギを開けて、リビングの扉を開けた。


「なんや?電気すらついとらんやん。」

「パパ、つけてよー。」

「おん。」


―――パチッ。
パーン!パーン!


「「パパ、お誕生日おめでとう!!」」

「ママっ!?さくの!?!?」

「パパ、お誕生日おめでとう!」


電気をつけると、クラッカーが鳴った。
そっか、俺、今日誕生日やったんか!
……もしかして、


「りょーま、お前、知っとったんか!」

「へへっ!」

「なんやもう!めっさビックリしたわぁ!!」


りょーま、今日はなんかそわそわしとると思ったら、
そういうことやったんやな!


「ふふっ、パパったら泣いてるの??」

「泣いてへん!」

「パパ泣いてるー!」

「2人とも、早く手を洗ってきて。
せっかくさくのと作ったご飯、冷めちゃうから。」

「「はーい。」」


それから、家族4人でおいしい料理を腹いっぱい食べた!!
ママとさくのが作っただけあって、世界一美味かった!!
ケーキも作ってくれたんやって!
俺、超愛されとるっ!!!


「パパ、これ……。」

「お!プレゼント!?ありがとう、さくの!ん?香水?
 こんな高そうなん、自分で買うたんか!?」


これ、小学生が買えるようなモンとちゃうやろ!


「うん、がんばったの。
 これでもっと大人になってよね!パパ!」

「なんやて!?」

「なんてね!おやすみ、パパ!!」

「おやすみ!プレゼントも料理もおおきに!
 大好きやで!さくの!!」


さくのは真っ赤な顔して
りょーまと自分たちの部屋に行った。
去り際、りょーまからも手作りバースデーカードを貰った。
もちろん、ママからも貰った。
これまた高そうな腕時計。でも超俺好み!


「いやぁ〜、めっちゃビックリしたわぁ。」

「それはよかった。」

「さくの、アレ自分で買うたん?」

「うん、何ヶ月も前から私のお手伝いいっぱいして、
 お小遣い貯めたの。買い物には付き合ったけど、
 選んだのはさくのなのよ!愛されてるわね、パパ!」

「せやったんかぁ〜。」


一生懸命さくのなりに稼いで、そのお金で買うてくれたんか。
なんか、勿体無くて使えへんな!


「いっつもありがとうな、愛してんで、りみ。」

「私も愛してるよ、健太。お誕生日おめでとう。」


今日は人生で何度目か分からん最高の誕生日やった。
明日からも、また仕事がんばるでぇ!!





―END―

(2011.02.17)

前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ