小説
□イライラ
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【イライラ】
「あ〜っくそ!!」
俺は机を力任せに思いっきりぶん殴った。
めちゃくちゃイライラすんぜ。
何でそんなにイライラしてるのかって?
それは「連立方程式」が解けないからに決まってんだろ!
「もうやってられるかってんだ!!わざわざ学校でしなくても家があるんだから家でやろっ」
マジ、馬鹿って困るわ。
あ、でも馬鹿になったのって俺のせいじゃないよな?
えーっと何とか遺伝で俺が馬鹿になってしまったんだ。きっと。
何遺伝だっけな・・・。
あ!劣性遺伝!
あ〜、連立方程式は解けなかったけど、劣性遺伝思い出してスッキリした〜♪
そして俺は学校から家までの長い道のりをランランと歩いた。
「たっだいま〜」
「おかえり!マサル兄ちゃん!」
「おぉ!知香、ただいま」
俺は妹の知香を連れて、リビングへ入った。
「あら、マサル。おかえり。遅かったのね」
「ただいま、母さん。それがさ〜、連立方程式が全然わっかんなくて・・・明日までに出す宿題なんだけど・・・」
「そうだったの。もう一度ノートを見直してみたらどう?」
何でここで母さんは私が教えてあげるわ〜とか言えないんだよっ!!
「そ、そうするよ。あれ?そーいやイクトたちは?」
「アグちゃんたちと一緒に二階にいるわよ」
まさか・・・。俺の部屋を荒らしてないだろうな・・・。
「俺、ちょっと二階の様子見てくる」
あの3人をこのまま置いておくのは危険だ。
・・・ついでに連立方程式も頑張るか・・・。
あぁ、俺って真面目・・・。
ガチャ
「アグモン、イクト、ファルコモン。そろそろ一階に・・・」
って寝てんのかよ!!
「おい!イクト!!起きろ!」
「ん〜・・・。マサル・・?」
「ほら!アグモンとファルコモンも起きろ!」
「ファ〜〜・・・。なんだよ、兄貴・・・。人が気持よく寝てるっていうのに・・・」
「ここは俺の部屋だし!ってかお前は人じゃねぇし!俺は勉強すんだから、さっさと出て行った出て行った」
その発言に何故かイクトが衝撃を受けている。
「マサルが・・・!勉強・・・。マサル!熱でもあるのか!?」
「お前・・・、何気に失礼だぞ・・・。俺だってたまには勉強ぐらいすんだよ!」
「俺、マサルがちゃんと勉強するか見ててやる」
っだぁーーーーー!!
「集中出来ねぇだろうが!!」
「勉強する気があるなら俺がここにいても出来る!」
・・・こいつ、今までずっと人間界にいたような口ぶりだな・・・。
「じゃあ、ぼくたちは下に行ってるからね」
「頑張れよ〜兄貴〜」
「ちょ!イクトも連れて行けー!」