戦国ノ書 壱
□第二章 出会い、少女と独眼竜
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とある荒れ果てた荒野。
所々で灰色の煙が上がる中あちこちで鎧や刀などで武装した兵士が横たわる、
既に静まり返ったそこは正に「戦場」・・・。
「Shit!今回も楽な戦だったぜ」
しかしそんな場とは対称的などこか弾けた話し方と雰囲気に、
青い防具と衣装を身につけた眼帯の青年が手にしていた刀を鞘に納めながら、そう楽しげに言った。
「全く、あなたというお方は・・・!
ご無茶をなされますなと、あれほど」
「Ah?」
眼帯の男は背後から話し掛けてきた左頬に刀傷のある彼よりも、
十は年上であろう男を左目で軽く睨みつける。
「貴方様は一国と民の命を背負う身。
もう少し、御身を大切になさいませ」
「・・・やれやれ、いつもの小言は聞き飽きたぜ?
ハァ・・・」
呆れたような口調のようでしっかり刀傷のある男の言葉に耳を傾けた後、
眼帯をした男はため息を吐いた。
「?、いかがされましたか?
近頃よく、溜め息を吐いておられますが・・・?」
先程の厳しい言葉とは一変、刀傷のある男は眼帯の男に心配そうに話し掛けた。
「・・・いや。何つーか最近、退屈で退屈でしゃーねぇ。
まず、最後に『アイツ』と本気でやり合ってからけっこー経つだろ?
次に毎日、戦と執務の繰り返しで、
変化がねえのがどうもな・・・」
「つまりは変化、
又は刺激が欲しいと?」
「Yeah!その通りだ!!
分かってんじゃねえか!」
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